シンガポール経理マンです。
今回は投資において受け取った配当を再投資した場合としなかった場合の将来の資産額にどれほど差があるのかを検証してみました。
検証の条件は
- 投資額1000万円(株価変動はなし)
- 年間配当利回り5%
とします。
〈配当再投資しない場合〉
1年目 1000万円+1000万円×5%=1050万円
2年目 1050万円+1000万円×5%=1100万円
3年目 1100万円+1000万円×5%=1150万円
となります。
〈配当再投資する場合〉
1年目 1000万円×5%=1050万円
2年目 1050万円×5%=1102.5万円
3年目 1102.5万円×5%=1157.625万円
となります。
この要領で20年続けた場合にどうなるかをグラス化してみました。

このように配当再投資した場合の方が最終的には大きな資産を生み出すことが分かります。
20年後の結果としては再投資した場合は2,653万円、再投資しなかった場合は2,000万円となり、と653万円(32.6%)の差が生まれました。
でもこれは前提として株価の変動がない場合。もちろん株価が一定、あるいは上昇した場合に配当再投資をした方がメリットがあることはわかりましたが株価が下落した場合はいかがでしょうか。
次は株価が継続的に下落した場合にどうなるのかを検証してみたいと思います。
- 毎年1%株価が下落し続けた場合

20年後の結果としては再投資した場合は2,170万円、再投資しなかった場合は1,000万円となり、653万円(32.6%)の差が生まれました。
- 毎年2%株価が下落し続けた場合

20年後の結果としては再投資した場合は1,771万円、再投資しなかった場合は1,482万円となり、289万円(19.5%)の差が生まれました。
•毎年3%株価が下落し続けた場合

20年後の結果としては再投資した場合は1,442万円、再投資しなかった場合は1,281万円となり、162万円(12.5%)の差が生まれました。
•毎年4%株価が下落し続けた場合

20年後の結果としては再投資した場合は1,172万円、再投資しなかった場合は1,112万円となり、60万円(5.3%)の差が生まれました。
- 毎年5%株価が下落し続けた場合

20年後の結果としては再投資した場合は951万円、再投資しなかった場合は968万円となり、再投資しなかった場合の結果が再投資した場合の結果を初めて上回りました。
つまり今回は配当利回り5%でみていたため、継続的に5%下落する場合にはそもそも元本を下回っていますので株投資自体をしない方が良かったという事になります。
このようなリスクを避けるために銘柄分析、分散投資は必須であると思いますし、今回のように20年間下落し続けるという前提もあまり現実的ではありませんが、下がったり上がったりするのが株ですので長期的に保有することで元本を下回るリスクはかなり下がるのではないかと思います。
元本を上回っている限り配当再投資の方が最終的に得られる効果は絶大ですので可能な限り配当再投資を実施する事をお勧めします。
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