シンガポール経理マンです。
今回はシンガポールリートの一つであるFrasers Commercial Trustを見ていきたいと思います。
<基本情報>
【銘柄名】 Frasers Commercial Trust (ティッカー ND8U)
【株価】 SGD1.67 (2020年3月4日時点) 2020年変動率 0.6%
当リートは2008年のリーマンショック以降株価堅調に推移しております。2020年に入ってからはコロナウイルスの影響による世界同時株安により一時株価が下落しておりましたが現時点では年初株価まで水準が戻ってきました。
【1株当たり配当額】 SGD0.096(2019年実績)
【配当利回り】 5.75% (2019年実績)
シンガポールリートの中では高配当の分類に入るかと思います。
【配当支給月】 3,5,8,11月 (2019年実績)
シンガポールリートの特徴として、この銘柄のように四半期で配当を実施している銘柄が多々あるという事です。定期的に配当が入ってくると保有している側としても長期的に持っておくモチベーションにもつながってくるかと思います。
【決算期】 9月末
[ポートフォリオ] 商業施設 6 (オーストラリア 3、シンガポール 2、イギリス 1) (2019年12月時点)
オーストラリア、シンガポール、イギリスの3か国に商業施設を保有しております。資産規模としてはシンガポールが50%を占めております。
[ポートフォリオ占有率] 97.3% (2019年実績)
[Gearing] 29.0% (2019年実績)
Gearingとはいわゆる「負債比率」や「レバレッジ比率」であり、自己資本に対する他人資本の比率です。シンガポールの規定では上限は45%であり、まだまだ余力を残しております。個人的には35%くらいまでで安定して運用してもらって規模の拡大と共に他人資本を投入して規模の拡大を図ってほしいと思っています。
[直近5年業績推移]
売上、利益、一株当たり配当額ともに下落傾向です。2019年9月期は占有率の低下及びオーストラリアドルの為替影響により過去4年の中でも最低水準の業績となっております。一方で2020年9月期の第1四半期は非常に高水準で推移しております。現在のコロナウイルスの影響がどこまで響いてくるかにもよりますが、2020年9月期の業績状況には注目していきたいと思います。
[コメント]
Frasers Commercial Trustはオーストラリア、シンガポール及びイギリスに商業施設を保有しているシンガポールリートです。業績は厳しい状況ですが、2020年9月期は前年+20%で推移しているため注目です。配当利回りも5%台と高いため業績が上向き始めたらポートフォリオに含めることを検討していこうと思います。
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