シンガポール経理マンです。
今回はThe Business Timesでシンガポールリートに関する記事がありましたのでご紹介します。
2020年4月2日付で『Broker’s take: DBS says Singapore retail Reits ‘in for rough ride’』という記事がありました。
オリジナル記事のURLは以下ですので気になる方は見てみてください。
記事を簡単にサマリーすると以下の通りです。
・DBS Group Researchは、シンガポールでの個人向け不動産投資信託(Reits)の運用環境がより厳しいものになると予想しており、Covid-19の発生による消費者のリスク回避と政府の厳格な措置に言及している。
・研究チームは、Frasers Centrepoint Trust, CapitaLand Mall Trust and Starhill Global Reitへの呼びかけを「保留」に引き下げ、SPH Reitの評価は「完全に評価された」状態になった。
・業界内では、推奨される選択肢として、Mapletree Commercial Trust(MCT)が挙げられ、「買い」判断とされ、S $ 1.90の目標価格が 設定されている。調査チームはまた、Lendlease Global Commercial Reitを「買い」の評価とした。目標価格はS $ 0.94としている。
・政府の前例のない引き締め対策により小売りセクターのシンガポールリートは注意する必要がある。テナントからの家賃の支払いリベート等を実施することでキャッシュフローのリスクを抱えるため、配当の減額の可能性もある。
・シンガポールリートのバランスシートを見るとキャッシュフローの50%減額にも耐えうる。
・今後さらなる引き締め策が実行される場合、小売セクターにとって短期的に重大な影響を及ぼす。
・Covid-19の影響を受けて、今後6ヶ月間の賃料の免除を規定する法案が発表されるという可能性があるため、小売セクターにとってますます不確実な状況は続く。
・賃料免除の法案をリリースした場合でもこのじょうが6〜12ヶ月続く場合にはテナントが倒産する可能性も出てくるが、ここのリスクはまだ市場は盛り込んでいないと想定される。
・短期的なキャッシュフローインパクトは避けられないが、ほとんどの小売セクターのシンガポールリートは例え収益が50%下がったとしても、インタレストカバレッジレシオは1.5-2.0倍であり、銀行契約の基準を超えていると予想される。
今回の記事では特にコロナショックのダメージが大きいとされる小売りセクターに焦点を当てています。
外出規制があるならショッピングモールに行くお客さんは激減、テナント側の家賃の支払いをサポートすることを考えるとキャッシュフローに与えるインパクトが大きいことは容易に予想がつきます。
そのため短期的には株価の下落、業績の悪化、配当の減額の可能性は避けられないかと思います。しかし長期的に見ると明らかに異常な状態であり今まで誰も経験のしたことのない状況ですので適正な株価がどこなのかは誰も判断ができません。
数年後に今が絶好の買い場だったと思う可能性もありますし、まだまだ下がり途中だったとなる可能性もあります。
未来のことは誰もわかりませんのでしっかりとした銘柄分析をし、生き残れる企業に投資すべきだと思います。
株価が下がってもいつかは上がる、そう思いながら直近の株価は気にせずに淡々と買い増しを進めていきたいと思います。
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