シンガポール経理マンです。
今回はシンガポールの大手銀行であるDBS Bankがシンガポールリートに関する記事を公表しましたので紹介します。私はDBS Researchが公表している情報はよく参考にしてます。Target Priceなどなど銘柄算定の参考になります。
2020年4月17日付けで『Short-term pain, long-term gains for S-REIT holders』という記事がありました。
オリジナル記事のURLは以下ですので気になる方は見てみてください。
記事を簡単にサマリーすると以下の通りです。
・シンガポール金融庁(MAS)は4月16日、税の透明性の要件を満たすために申告期限を延長すると発表した。これは、S-REIT(特に小売およびホスピタリティREIT)がCOVID-19パンデミックによって引き起こされる困難な運用環境を乗り越えるためにこ歓迎すべき救済策である。 また、外出規制等の影響を受けたテナントが家賃の支払いを遅らせることができる新しいCOVID-19救済措置の中で、独自のキャッシュフロー要件のバランスをとるのにも役立ちます。
・短期的には2020年度は配当金の支払いが低くなったり遅れたりすることにより投資家は被害を被る可能性が高くなる。
・S-REITはGearingの規制が50%(現在の45%の制限に対して)になることでパンデミックによってもたらされる厳しい環境の中で、S-REITがより柔軟に資本構造を管理できるようになる。
・産業セクターのS-REITのICR比率(インタレストカバレッジレシオ)はS-REITの中で最も高いままであり、それはここのセクターが他セクターに比べて比較的安定したリターンをもたらすと予測されているという見方を示している。ICR比率が優れている場合は、現在の状況下で積極的に買収活動を行える可能性を秘めている。
今回の記事でGearing規制の緩和を初めて知りました。もしコロナな影響をほとんど受けないセクターがある場合、全世界的に不動産価格が下がっている状態は事業を伸ばす上で非常に好機であると言えます。
現状の株価を見てみるとデータセンターや物流関連のリートの株価の戻りが早いイメージがありますので、実際の業績インパクトがそこまでないというのが市場の予想かもしれません。
蓋は開けてみないとわかりませんが今回の経験は将来同じような状況になった場合に必ず役に立つと思うのでしっかりと記録を残していきたいと思います。
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